<<<<<<<<<<<<<<<<<<< CRC News No.1739:2011年 7月20日 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> CRC会員 各位 CRC事務局 宇宙線研支部 *************< [RCNP P-PAC] 2011年5月18日研計委議事録(案)>************* 皆様、 台風6号の荒れ模様のなか、いかがお過ごしでしょうか。 遅くなりましたが、2011年5月18日に開催されました、大阪大学核物理 研究センター研究計画検討専門委員会の議事録(案)をお送り致します。 添付した議事録(案)及び過去の議事録は、下記のURLより閲読できます。 http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/Divisions/plan/p-pac/giji_index.html なお、議事録(案)は正式承認前の案であることを申し添えておきます。 コメント等がございましたら、王 (onghjin [at] rcnp.osaka-u.ac.jp) まで ご連絡ください。よろしくお願い致します。 研究計画検討専門委員会 委員長 若狭智嗣 幹事  川畑貴裕、王惠仁 ----------------------------------------------------------------- RCNP-Z-XXX 平成23年8月9日 大阪大学核物理研究センター研究計画検討専門委員会議事録(案) 日時:2011年5月18日(水)10:00−17:00 場所:核物理研究センター本館2階会議室 ※新旧メンバー合同会議 出席者: ・新・継続委員:若狭(九大、委員長)、上坂(理研仁科セ、前委員長)、 川畑(京大理、幹事)、福田(RCNP、前幹事)、阪口(阪大理)、緒方(RCNP)、 萩野(東北大理)、延與(京大理)、須田(東北大電子光セ)、保坂(RCNP)、 民井(RCNP)、中田(千葉大理)、青井(RCNP)、荻尾(大阪市大理)、 高宮(京大原子炉)、與曽井(RCNP)、オン・フィージン(RCNP、幹事) ・センター長:岸本(RCNP) ・研究企画室:畑中(RCNP) ・研計委要請:佐藤(阪大理)、増田(KEK) 欠席者: ・新・継続委員:秋宗(甲南大理)、山本(大阪市大理) ・旧委員:小林(東北大理)、菅沼(京大理) 配布資料: 議事次第 (資料1)委員名簿(2010、2011年度) (資料2)学術の大型研究計画提案書 (資料3)核物理研究センター運営委員会(2011年1月31日)議事録(案) (資料4)2010年度一般実験費決算(案) (資料5)2010年度RCNP研究会報告書(1件) (資料6)第70回B-PAC審査(2010年3月4日)報告書 (資料7)2010年度Q-PAC審査(2010年3月10日)報告書 (資料8) 「Neutron EDM measurement with the second generation UCN source」 プロジェクト申請書(改訂版)及び要望書 (資料9)2011年度(前期・後期)研究会申請書 (8件) (資料10)前回(2010年12月22日)議事録(案) [1] 委員の確認・紹介と委員長・幹事の選出 各委員の紹介の後、互選により、委員長および幹事が以下のように選出された。 委員長:若狭 智嗣 氏(九大理) RCNP外幹事:川畑 貴裕 氏(京大理) RCNP内幹事:オン フイージン 氏(RCNP) [2] 報告事項 1.一般報告(人事、予算、東日本大震災に関連した取組みなど) (センター長:岸本) ・人事について、4月1日付けで、実験部の青井考教授、理論部の緒方一介准教授、 洞口拓磨、菊地右馬両特任研究員、そして、5月16日付けで、橋本尚志特任助教 が着任した。また、名和要武特任研究員の任期継続が承認されたこと、及び岸本 センター長ご本人が再任されたことについて報告があった。 ・H23年度概算要求について、「サブアトミック科学研究推進事業」及び「サブ アトミック科学研究拠点事業」の予算額がH22年度とほぼ同額に決定された。 また、H24年度概算要求について、「サブアトミック科学研究推進事業」は継続 する予定である。 ・H22年から、AVFサイクロトロンの更新を中心とした加速器カスケード装置を、 概算要求に盛り込み始めた。今後も概算要求を行う予定である。 ・東日本大震災に関連した取組みについて、RCNPの谷畑、藤原両氏が中心となり、 文部科学省と連携を取りながら、スクリーニング及び土壌調査のボランティア活 動を開始している。RCNP はボランティアベースで協力する方針である。尚、震 災支援活動をサポートするために、予算要求を行っていることが報告された。 ・東日本大震災に関連した取組みを巡り、上坂委員からは「RCNPは、被災地域の 実験者を受け入れるなど、積極的な対応が期待されており、その協力の旨を核物 理コミュニティに対して積極的に発信すべきだ」の指摘があった。 ・H22年に行われた「学術の大型研究計画」に関するヒアリングにおいて、RCNP が提案した「超高感度測定による物質宇宙の起源の解明」の研究計画(資料2)に ついて、説明があった。 ・若狭委員長からの、理学部原子核実験施設との統合に関する問い合わせに対し て、岸本センター長から、「統合に関して理学部の基本的な合意が得られ、今後、 詳細を詰めて文書化する作業に入る」との回答があった。その後、数人の委員か ら統合後の組織、人事、予算に関連した質問があり、岸本センター長より、各々 の質問に対する説明があった。 2.核運委報告 (若狭委員長 九大理)   1月31日に開催された核運委の報告について、予算、人事などに関して岸本セ   ンター長による一般報告(項目1)に含まれたため、省略。詳細は(資料3)を   参照すること。 3.RCNP各部・拠点研究報告 3.1 MUSICの進捗状況報告 (佐藤 阪大理) 阪大理の佐藤氏より、MUSICの進捗状況、特にH22年に2回にわたって行われたビ ームテスト実験に関して報告があった。それらのテスト実験及びビームカレンー トモニターについて、質疑討論が行われた。 3.2 サイクロトロン加速器の現状報告 (畑中 RCNP) RCNPの畑中氏より、4月1日付けで安田裕介氏が技術職員として着任されたこと、 及びサイクロトロン加速器の現状に関して報告があった。 4.平成22年度一般実験費執行報告 (民井) 民井委員より、平成22年度の一般実験費の決算について口頭報告があった。資料 に基づく詳細な報告は次回に行う。また、H23年4月より、一般実験費執行責任者 が青井氏に交代することが報告された。 5.平成22年度研究会報告 福田幹事より、(資料5)に基づき、平成22年度後期に開催された研究会(1件) に関して報告があった。 a)「ミューオン科学と加速器研究」 開催日:2011年3月2〜3日 開催場所:RCNP 参加者:約45名 開催時期に関して、当初、H22年12月の予定だったが、H23年2月にMUSICのテスト 実験の予定が決まり、その結果報告を取り入れるために、H23年3月に延期した。 6.B-PAC報告 (B-PAC委員長:萩野) B-PAC萩野委員長より、(資料6)に基づき、2011年3月4日に行われた第70回 B-PAC審査会の報告があった。今回は合計10件の申請課題があり、審議を行った 結果、4件をフル採択、2件を部分的採択、1件を条件付き採択、3件を保留とした こと、ビームタイム92.5日、予算13,200千円の要求に対し、ビームタイム60.5日 (採択率65%)、予算9,400千円が採択されたことなどが報告された。また、 第69回B-PAC審査会で条件付き採択されたE358申請課題について、提出されたテ スト実験結果に基づき、審議を行った結果、フル採択とした。 7.Q-PAC報告 (Q-PAC幹事:與曽井) Q-PAC 與曽井幹事より、(資料7)に基づき、2011年3月10日に行われたQ-PAC審 査会に関して報告があった。今回は申請課題が1件あり、審議を行った結果、条 件付き採択としたことが報告された。また、2件の既採択課題のレビュー及び LEPS 2の現状報告が行われたことに関して報告があった。  LEPSの実験課題公募に関しても、リングと同様に研究企画室が組織的に行う事が 提案され、研究企画室に依頼しお引き受け頂いた。 8.その他 特になし [3] 協議事項 1.プロジェクト申請課題採択 ・「Neutron EDM measurement with the second generation UCN source」(研究 代表者:増田氏(KEK)) KEKの増田氏より、EDMプロジェクト申請に関する説明があった。H22年8月10日 の研計委で、同プロジェクト申請に対して、要求された予算及びビームタイム の必要性についての具体的な説明や研究開発のマイルストーンを明示すること など、研計委から強い要求があったため、今回はそれらの課題について、詳し い説明がなされた。審議した結果、2012年度までの部分(EDM本測定の前段階 までの研究・開発部分)については概ね妥当と判断した。ただし、実際の予算 執行やビームタイムに関しては、RCPNの責任者と相談した上プロジェクトを推 進することとし、年一回、研究計画検討専門委員会で研究経過報告を求めるこ ととした。また、2013年度以降分(EDM本測定)については、2012年度終了時点 でレビューを行い、そこで判断することとした。 2.将来計画について 2.1 将来計画の策定方針について (若狭委員長 九大理) ・現在進行中の「日本の核物理の将来」ワーキンググループ(以後「日本の核物 理の将来」と略す)の目的、構成及びタイムラインについて説明があった。 ・「日本の核物理の将来」精密核物理分野のレポートに、RCNP(リング)の将来計 画を盛り込む。 ・研計委の配下で「RCNP将来計画検討ワーキンググループ」を設置し、「精密核 物理」ワーキンググループと綿密に議論しながら、H23年12月に開催される研 計委に報告書を提出する。 ・上坂委員より、「H23年秋の物理学会までに、方向性を含め、中間報告に間に 合わせる必要がある」との指摘があった。 2.2 蓄積リング等に関する検討状況について (川畑幹事 京大理) ・検討会の結論:「束縛エネルギーの閾値を超えた原子核の精密分光」をキーワ ードとする ・検討会では主に4つのプロジェクト提案があった: ① 蓄積リングコンプレクス、 ② 固定RI標的システム(BRILLIANT)、 ③ FFAGを用いたRIビーム生成装置(MERITS)、 ④ ISOL ・以下のコメントがあった。 ・蓄積リングについて、既にGSIで大規模なプロジェクトが始まっているため、 今からRCNPで計画を始めるのでは、勝算がない。 ・BRILLIANTやMERITSなど新しい装置の導入を検討する場合、feasibilityについ てもっと詰めないといけない。一方、TRIACなどで開発されたISOLを導入する 場合、更なる開発のために、時間とマンパーワを注入する覚悟が必要。 2.3 議論 ・須田委員より、「RIBFと違う特徴を出さないと説得力を持たない」とのコメン トがあった。 ・理研との直交性をめぐって議論が行われた。 ・緒方委員より、「非束縛原子核の性質」、また、延與委員より、「励起状態の 精密核分光」をキーワードにする提案があった。 ・将来計画は、装置を新たにRCNPに設置する前提で考えるべきか。新しい検出器 だけを作って理研RIBFや他の研究施設に持ち込んで実験するのもよいか。 ・物理について更なる議論を重ね、RCNPでしか行えないような実験研究を模索す るのがいいのでは。 ・「RCNP将来計画検討ワーキンググループ」で提案されたプロジェクトを研計委 で議論を行う。 ・「RCNP将来計画検討ワーキンググループ」の構成員について、研計委委員長及 び幹事の他、研計委内部から4名を選出した。研計委外からは必要に応じて追 加すること。 構成員:若狭氏、川畑氏(委員長)、オン氏、緒方氏、民井氏、青井氏、福田氏 ・上坂委員より、「ハドロン及びハイパ核から実験、理論1名ずつワーキンググ ループに入れたほうがいい」のコメントがあった。 ・ワーキンググループ内で将来計画について検討を行い、8月の研計委までに方向 性を定め、研計委にて議論を行う。最終的には、12月の研計委に計画案を提出 する。 3.B-PAC委員、Q-PAC委員の選出 本年度のP-PAC内B-PAC/Q-PAC委員として、下記の8名を選出した。 ・B-PAC委員(P-PAC内) 上坂友洋(理研仁科セ)、秋宗秀俊(甲南大理)、青井考(RCNP)、緒方一介(RCNP)、 中田仁(千葉大理) ・Q-PAC委員(P-PAC内) 阪口篤志(阪大理)、保坂淳(RCNP)、須田利美(東北大電子光セ) ※残りのB-PAC委員5名及びQ-PAC委員3名に関して、若狭委員長及び岸本センター 長により、研計委後に下記の委員が推薦され、被推薦者の了解が得られた。 ・B-PAC委員(委員長・センター長推薦) M.N. Harakeh(KVI)、D. Beaumel(IPN)、小沢顕(筑波大)、板垣(京大基研)、 比連崎悟(奈良女大) ・Q-PAC委員(委員長・センター長推薦) 堀田智明(RCNP)、菅沼秀夫(京大理)、小沢恭一郎(東大理) 4.平成23年度研究会申請課題採択 平成23年度の研究会募集(前期)に8件(前期開催4件、後期開催4件)の申請があ った。協議の結果、下記の7件を採択した。 ・「RCNPでの核データ研究戦略検討会」 連絡責任者:上坂友洋(理研仁科セ) 開催場所:RCNP スタイル:国内研究会、国内30 - 40人程度 ・「JPARC大強度陽子ビームによる核変換実験につながるRCNPプルグラム展開 - 医用RI製造とADS実験における社会貢献の可能性」 連絡責任者:中井浩二(阪大理) 開催場所:RCNP スタイル:国内研究会、国内30人程度 ・「s過程元素合成はどこまでわかっているか」 連絡責任者:大槻かおり(福岡大理) 開催場所:RCNP スタイル:国内研究会、国内50人程度 ・「クラスターガス状態探索のための研究戦略会議」 連絡責任者:山田泰一(関東学院大) 開催場所:RCNP スタイル:国内研究会 ・「次世代データ収集システム研究会」 連絡責任者:長坂康史(広島工大) 開催場所:RCNP スタイル:国内研究会、国内40人程度 ・「The 11th International Symposium on Origin of Matter and Evolution of Galaxies (OMEG11)」 連絡責任者:嶋達志(RCNP) 開催場所:東大CNS スタイル:国際シンポジウム、国外40人、国内80人程度 ・「Hadron Structures and Interactions in 2011」 連絡責任者:松木孝幸(東京家政大) 開催場所:RCNP スタイル:国際研究会、国内40人程度 5.前回議事録承認 2010年12月22日に開催された研計委の議事録(案)を承認した。 6.次回の研計委開催日程に関して 次回の研計委は、2011年8月9日(火)10時から17時まで開催することとした。 =====================================