<<<<<<<<<<<<<<<<<<< CRC News No.1537:2010年 9月10日 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> CRC会員 各位 CRC事務局 宇宙線研支部 *************< CRC総会報告:KEK報告(素核研運営会議メモ) >************* CRCの皆様、 総会でのKEK報告として、HECNET等に流れたKEK素核研運営会議メモ1回分 (2010年8月6日開催)を回覧しておきます。 名古屋大学太陽地球環境研 伊藤 -------------------------------------------------------------------------  高エネルギー物理学研究者会議の皆様、 2010年8月6日(金)に開催された、高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究 所の運営会議のメモをお送り致します。このメモは、中野、中家が作成した非公式 な議事メモであり、その内容に関する文責は中野、中家にあることを申し添えます。 ------------------------------------------------------------------------- 第43回素粒子原子核研究所運営会議 議事メモ(案) 日時: 平成22年8月6日(金)13:30−16:30 場所:  KEK 管理棟 大会議室 出席:赤井、伊藤、延與、岡、岡田、北澤、小林(隆)、駒宮、齋藤、住吉、田中、 徳宿、中家、羽澄、幅、春山、山口、山中、山内、中野、 欠席:永江、山本、門野、林 所長・施設長:西川、平山、生出、下村 【1】 所長等報告 管理局長が新しく吉尾さんに代わった。 0. 所長報告 ① 次の会議・委員会・シンポジウム等があった。 機構シンポジウム(5/11)、理論センターレビュー(5/26)、日仏FJPPL(6/14-17)、 CERN-KEK meeting(6/18-19)、J-PARC PAC(7/16-18)、短寿命核研究の将来 計画(7/22:素核研・短寿命核グループの理研展開について) [質問]CERN-KEKミーテングで LCに関して議論はあったか? [答] R&Dをどう進めるかの打ち合わせのレベルであった。 ② 6/22:最先端研究基盤事業にKEK-Bの高度化が採択された(3年:100億円)。 1. 人事異動 ・磯 暁さん(KEK)が5月16日付けで教授に昇任。 ・川崎 真介さん(東大大学院)が7月1日付けで特任助教に採用。 2. 第10回大強度陽子加速器における原子核素粒子実験審査委員会審査結果について 10月からはハドロンにビーム提供。E19実験(ペンタクォーク)がメイン。 11月からはニュートリノへ。2011年のビームタイムは次回PACで議論。 3. 平成23年度概算要求について 配布資料に基づいて平成23年度概算要求について説明があった。全国共同 利用・共同実施分の主な要求として、KEKB 80.8億、J-PARC 88億、放射光 30 億円。基盤的設備等整備分として、KEKB高度化施設の建屋関係、基幹・環境整 備、東海実験準備等を要求。 4. Bファクトリー関係報告 SuperKEKBの予算化に進展。研究者からの意見公募の際には関連コミュニティ の方からの多くの支持表明があったことを感謝している。 KEKB/Belleの実験終了(6/30午前9時)。総データ量は1030fb^-1。これまでの 関係者の協力に対して感謝の意が述べられた。 ICHEPにおける結果発表。47 contribution papers。1.5 plenary talk、18 parallel talkの発表があった。 Belle測定器のアップグレード:TDRをBPACに提出。Bファクトリー推進委員会 を活性化し体制作りをする。 [Q]予算計画は? [A]概算要求総額:164億円を要求(4年計画で進める)。 総額300億円獲得を目指す。測定器改良分は40億円(20億円をKEK外から獲得 を計画。) 5. リニアコライダー関係報告 S1-Global/量子ビーム: クライオモジュールの据え付け完了。RF測定。 空洞縦測定で各社の超伝導空洞で東芝(9MV/m)、日立(35MV/m)、IHEP(20MV/m) の性能が測定された。Asian Single Tunnel Design Review(6/1-2)、ATF2project meeting(6/30-7/2)、リニアコライダー計画推進委員会(7月)が開かれた。 6. J-PARC関係報告 6/26まで早い取り出しでT2K実験が行われた。J-PARC PAC(7/16-19)、J-PARC 運営会議(7/29)が開催された。最先端研究基盤事業にJ-PARCの中性子科学に48 億円の予算が付いた。IACのレポートがまとめられ「加速器の改善」が主点であ った。 加速器状況早い取り出しで100kW運転(3.52秒)を達成。しかし入射部のビーム ロスが100〜200W(2%ロスに対応)と高い。またキッカー熱問題のため安定運転は 50kWに抑えられた。夏に数々の改善作業を行っている。 実験 ・T2Kは50kW定常運転(100kWトライアル成功)で3.26E19陽子のデータを収得した。 予定の3分の1であった。ニュートリノへの加速器運転時間は全時間の4分の1 しかなかったので、より加速器の運転時間・効率の改善を要求していく。 ・ハドロンホールではK1.8とK1.8BRは建設がほぼ完了。K1.1BRは現在準備中であ る。KOTO実験はカロリメータの設置が進行中。ミューオングループではTRIUMF でミューオン生成標的実験が行われた。 ・JPNCが3回(5/31、6/21、7/12)開かれ、ビームタイム調整を行った。 7. LHC/ATLAS実験報告 3.5+3.5TeVの衝突でIHCEP発表時に350nb^-1のデータを収得した(90%は7月中)。 標準模型の各粒子の測定、W/Zの生成断面積の研究が進められており、トップク ォークの候補も見つかっている。ICHEPでの物理結果について7/26に徳宿氏がKEK でセミナーを行った。現時点(8/6)で691nb^-1のデータを順調に収得中。 【2】協議 1. 客員研究員(新規)の選考について 伊藤克司氏(東工大理工)が客員教授、岡田 宣親氏(アラバマ大)が客員 准教授、中野貴志氏(阪大RCNP)が客員教授、野海博之氏(阪大RCNP)が客員 教授、山下了氏(東大ICEPP)が客員准教授に選考され、所長に推薦。 2. 教員公募(案)素粒子原子核研究所 講 師 若干名が提案され、承認した。 3. 教員人事 素核研09-17(素核研における実験又は理論研究)研究機関講師に 夏梅誠さん、板倉数記さん、五十嵐 洋一さん、石山 博恒さんを所長に推薦。 4. 教員人事 素核研10-1(格子QCD)教授に橋本省二さん(KEK)を所長に推薦。 5. 教員人事 素核研10-3(CMB実験)准教授に田島治さん(KEK)を所長に推薦。 6. 教員人事 素核研10-4(ニュートリノ実験9准教授に小関国夫さ(KEK加速器)を 所長に推薦。 7. 教員人事 素核研10-5(アトラス実験)助教に田窪洋介さん(東北大)を所長に 推薦。 8. 教員人事 素核研10-6(Belle実験)助教に原康二さん(名古屋大)を所長に推薦。 文責:中野、中家 =====================================