<<<<<<<<<<<<<<<<<<< CRC News No.1507:2010年 6月28日 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> CRC会員 各位 CRC事務局 宇宙線研支部 ***************< RCNP研究計画検討専門委員会議事録(案) >*************** 皆様、 平成22年4月2日に開催されました大阪大学核物理研究センター研究計画検討専門 委員会の議事録(案)をお送り致します。 なお、この議事録(案)は正式承認前の案であることを申し添えておきます。 研究計画検討専門委員会 委員長 上坂友洋 幹事 若狭智嗣、福田光宏、 (過去の議事録は以下のURLより閲読できます。 http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/Divisions/plan/p-pac/giji_index.html) ----------------------------------------------------------------------- 大阪大学核物理研究センター研究計画検討専門委員会議事録(案) 日時:2010年4月2日(金)11:00−17:00 場所:核物理研究センター本館2階会議室 ※新旧メンバー合同会議 出席者: ・新・継続委員:上坂(東大CNS、委員長)、若狭(九大、幹事)、川畑(京大理) 、阪口(阪大理)、秋宗(甲南大理)、延與(京大基研)、菅沼(京大理)、中田 (千葉大理)、荻尾(大阪市大理)、山本(大阪市大理)、高宮(京大原子炉)、 民井(RCNP)、保坂(RCNP)、與曽井(RCNP)、福田(RCNP、幹事) ・旧委員:村上(京大理)、酒見(東北大CYRIC)、青井(理研仁科セ)、慈道 (京大基研)、市川(京大理)、末木(筑波大)、 ・センター長:岸本(RCNP) ・研究企画室:畑中(RCNP) ・研計委要請:久野(阪大理)、野海(RCNP) 欠席者: ・新・継続委員:小林(東北大理)、萩野(東北大理)、オン・フィージン (RCNP) ・旧委員:緒方(九大理) 配布資料: 議事次第 (資料1) 委員名簿(2009、2010年度) (資料2) 核物理研究センター運営委員会(2010年2月24日)議事録(案) (資料3) 2009年度一般実験費決算(案) (資料4) RCNP研究会報告書(2件) (資料5) B-PAC審査報告書 (資料6) 研計委委員選出と交代に関するガイドラインの改定(案) (資料7) 2010年度B-PAC・Q-PAC委員名簿 (資料8) 2010年度研究会申請書 (8件) (資料9) MUSIC計画について (資料10)拠点の運営について (資料11) 前回議事録(案) 議事に先立ち、故岡村委員の冥福を祈り、出席者全員で黙祷を捧げた。 [1] 委員の確認・紹介と委員長・幹事の選出 ========================================== 各委員の紹介の後、互選により、委員長および幹事が以下のように選出された。  委員長:上坂友洋氏(東大CNS)  RCNP外幹事:若狭智嗣氏(九大理)  RCNP内幹事:福田光宏氏(RCNP) [2] 報告事項 ============== 1. 一般報告(概算要求、人事など) (センター長:岸本) --------------------------------------------------------  岸本センター長より、岡村教授が逝去されたこと、鈴木智和氏を助教として4 月1日付けで採用したこと、H22年度概算要求では拠点運営経費が約300万円減額、 サブアトミック科学研究推進運営費及びLEPS2のビームライン整備費がほぼ要求 通り、LEPS2のE949移設費用が阪大重点推進経費から50,000千円認められたこと などの報告があった。 2. 核運委報告 (村上前委員長 京大) --------------------------------------  村上前委員長より、(資料2)に基づいて2月24日に開催された核運委につい ての説明があり、MUSIC計画についての議論は次回以降に行うことになったこと などが報告された。 3. RCNP各部報告 ----------------- 3.1 サイクロトロン加速器の現状報告 (畑中 RCNP) ----------------------------------------------------  RCNPの畑中氏より、サイクロトロンの現状に関して報告があった。これに対し、 Bi系高温超伝導線材を用いた電磁石コイルのコストや性能などに関する質疑が行 われた。 3.2 理論部報告 (保坂 RCNP) --------------------------------  RCNPの保坂委員より、理論部の現状に関して報告があった。 4. 平成21年度一般実験費執行報告 (民井) ---------------------------------------  RCNPの民井氏より、(資料3)に基づき、平成21年度の一般実験費の決算につ いて報告があり、実験装置関連の物品購入や共同利用実験に係る旅費における RCNPと実験者側の費用負担割合、グランド・ライデンのVDC膜破損トラブルの原 因と改善策などについて質疑が行われた。 5. 平成21年度研究会報告 -------------------------  福田幹事より、(資料4)に基づき、平成21年度後期に開催された研究会(2 件)に関して報告があった。 a)「ミューオン科学と加速器研究」 開催日:2010年2月23〜24日 開催場所:RCNP 参加者:約40名 b)「エキゾチック原子核構造研究の最前線(Forefronts of Researches in Exotic Nuclear Structures)」 開催日:2010年3月1〜4日 開催場所:新潟県十日町市、ホテルベルナティオ 参加者:約120名(内、国外からの参加者約40名) なお、後期に開催予定だった研究会「不安定核を用いた核反応機構の研究」は、 世話人の予定が合わなかったこと、本研究会のテーマに関連した国際会議等が幾 つか続いたこと等により、開催を断念した旨、報告があった。 6. B-PAC報告 (B-PAC幹事:福田) ---------------------------------  B-PAC青井前委員長より、(資料5)に基づき、2010年2月22日に行われたB- PACの報告があった。当初、7件の申請課題があったが、1件は取り下げられたた め、6件の審議が行われたこと、そのうち4件を採択、2件を保留としたこと、ビ ームタイム50日、予算4,500千円の要求に対し、ビームタイム41日(採択率82%)、 予算4,300千円が採択されたことなどが報告された。 7. その他 ----------- 特になし [3] 協議事項 ========================================== 1.研究計画検討専門委員会委員選出と交代に関するガイドラインの改定 -------------------------------------------------------------------  福田幹事より、P-PAC委員が任期開始前または任期途中に委員の継続が困難に なった場合の委員の交代に関する扱いと、B-PAC及びQ-PACのセンター内委員が定 員の半数を超えないことを明文化するため、(資料6)に基づき、「研究計画検 討専門委員会委員選出と交代に関するガイドライン」の改定(案)が示された。 協議の結果、次の二文をガイドラインに追加することで了承された。 「センター外またはセンター内の委員が任期開始前もしくは任期中に委員の継続 が困難になったと認められる場合の交代については、上記異動の場合に準ずる扱 いを行うものとする。」 「但し、センター内委員が半数を超えないよう配慮するものとする。」 2.B-PAC委員、Q-PAC委員の選出 ------------------------------- 本年度のB-PAC/Q-PACのP-PAC内の委員として、下記のメンバーを選出した。 ・B-PAC委員(P-PAC内) 川畑貴裕(京大理)、阪口篤志(阪大理)、萩野浩一(東北大理)、中田仁(千葉 大理)、オン・フィージン(RCNP) ・Q-PAC委員(P-PAC内) 菅沼秀夫(京大理)、山本和弘(大阪市大理)、與曽井優(RCNP) ※残るB-PAC委員5人とQ-PAC委員3人の研計委委員長・センター長推薦委員につ いては、研計委後に下記の委員が推薦され、被推薦者の了解が得られた。 ・B-PAC委員(委員長・センター長推薦) Harakeh(KVI)、板垣(京大基研)、小沢顕(筑波大)、比連崎悟(奈良女大)、 民井淳(RCNP) ・Q-PAC委員(委員長・センター長推薦) 家入(KEK)、佐藤(阪大理)、小沢(東大理) 3.H22年度研究会申請課題採択 ------------------------------ 平成22年度の研究会募集(前期)に8件(前期開催6件、後期開催2件)の申請が あった。協議の結果、下記の6件を採択した。 ・「第1回世界加速器会議(IPAC'10)」 連絡責任者:福田光宏(RCNP) 開催場所:国立京都国際会館 スタイル:国際会議、国外900人、国内400人程度 ・「Fundamental Physics using Atoms」 連絡責任者:酒見泰寛(東北大理) 開催場所:大阪大学シグマホール スタイル:国際ワークショップ、国外5人、国内70人程度 ・「少数粒子系物理の現状と今後の展望」 連絡責任者:民井淳(RCNP) 開催場所:福岡コンベンションセンター スタイル:国内ワークショップ、国内80人程度 ・「RCNPにおける核医学プログラム展開の可能」 連絡責任者:中井浩二(阪大理) 開催場所:RCNP スタイル:国内ワークショップ、国内30人程度 ・「重イオン蓄積リングの物理」 連絡責任者:川畑貴裕(京大理) 開催場所:RCNP スタイル:国内ワークショップ、国内30人程度 ・「Baryons10」 連絡責任者:保坂淳(RCNP) 開催場所:大阪大学コンベンションセンター スタイル:国際ワークショップ、国外50人、国内100人程度 4. AVF棟耐震改修工事について -------------------------------  RCNPの野海氏より、平成23年度概算要求に伴って実施が予定されているAVF棟 の耐震改修工事の概略について報告があった。これに対し、建屋の現状と耐震改 修工事の内容等について共同利用者に情報を流すとともに、改修工事に対する利 用者の要望を吸い上げる窓口を明確にするよう要請した。 5. MUSIC計画について ---------------------  村上前委員長よりMUSIC計画について研計委で議論するに至った経緯などにつ いて説明があった後、阪大理の久野氏より、MUSIC計画の進捗状況と今後の予定 などについて報告があった。これに対し、以下のような質疑・意見があった。 ・MUSICの特徴はビームパルス当たりの粒子密度が小さい連続ビームが得られる ことにあり、rare decay低バックグラウンド実験などに適していることからJ- PARCとは相補的な関係にある。 ・RCNPにおいてMUSICを推進していくためには原子核コミュニティとの連携が必 要であるが、現時点ではMUSICの運用理念などが明確になっていない。 ・MUSIC を共同利用に供するためにはRCNPの協力が必須であり、RCNP内でMUSIC に投入する予算とマンパワーが重要な問題。 ・最初は理学研究科とRCNPの連携によるプロジェクトとしてMUSICをスタートさ せ、軌道に乗った段階で共同利用という形に持って行くのが自然な流れではない か。 ・MUSIC計画の進め方について、特に共同利用を行うか否か、行うとした場合の 体制について明らかにする必要がある。この点について研計委、核運委単独の議 論では不十分であり、かつ素粒子物理学やミューオン科学の分野からの意見も取 り入れる必要があると考えられるので、核運委、研計委から各々若干名、関連分 野の専門家若干名からなる諮問委員会を設置すべき。(センター長、研計委委員 双方の意見) ・諮問委員会では、LEPS2、およびCANDLESも合わせ、サブアトミック科学研究拠 点全体について議論が行われるべき。 ・MUSIC計画の議論に当たっては、予算の取得状況を幾つか想定した上でシナリ オを提示し、科学的なゴールと予算プロフィール、マンパワーなどを明らかにす べき。 ・予算を確保するために、継続して概算要求を行っていくとともに、競争的資金 獲得の努力も必要。 6. 拠点の運営について -----------------------  岸本センター長より、(資料10)に基づいて拠点化の経緯などについて説明 があり、当初、九州大学及び東北大学との連携によりサブアトミック科学研究拠 点を形成する構想であったが、結果的に阪大(RCNPと理学研究科附属原子核実験 施設)が単独で共同利用・共同研究拠点を作ることになったこと、概算要求上は、 理学研究科とRCNPが共同で推進する事業と拠点形成・運営が融合する形で予算要 求が行われ、その枠組みの中でLEPS2、MUSIC、CANDLESが位置づけられているこ となどが述べられた。 7.将来計画について --------------------- 7.1 蓄積リング検討ミニワークショップ(1月28日) --------------------------------------------------  京大理の川畑氏より、2010年1月28日に開催したミニワークショップについて 報告があった。これに対し、以下のような指摘や意見があった。 ・理研や蘭州、GSIの計画との比較を行い、それらとの直交性を明確にするのが 今後の課題。 ・RCNPで培われた大立体角・高分解能測定などの特徴を活かした差別化も有効。 ・蓄積リングでの同時減速・冷却、稀少RIの再加速などは初めての試み。 ・9月頃に研究会を開催して計画をより具体化し、予算規模なども明らかにした 上で年度末までにはLetter of Intentをまとめるようにしたい。 8.前回議事録承認 ------------------- 2009年12月22日に開催された研計委の議事録(案)を承認した。 9.次回の研計委開催日程に関して -------------------------------- 次回の研計委は、2010年8月10日(火)10時から開催することになった。その際、 希望に応じて施設見学を行うこととなった。 なお、研計委内の情報共有とメールによる意見交換を円滑に行うため、研計委委 員のメーリングリストを整備することになった。 以上 ======================================