宇宙線物理学功労賞 受賞者
- 第4回 (2022年3月) 受賞者: 村木綏氏 (名古屋大学名誉教授)
受賞理由:
「宇宙線物理学分野から宇宙物理学、太陽地球系物理学など
関連する広範な分野の研究における主導的な貢献により、
宇宙線研究分野の拡大と活性化に寄与された功績に対して」
- 第3回 (2020年3月) 受賞者: 笠原克昌氏 (芝浦工業大学名誉教授)
受賞理由:
「宇宙線粒子カスケード現象の計算機シミュレーションコード開発に、
その草創期から現在まで一貫してとりくみ、数多くの宇宙線測定装置の
設計や性能向上に、また信頼度の高いデータ解析に、広く深い貢献を
行ってきた功績に対して」
- 第2回 (2019年3月) 受賞者: 田阪茂樹氏 (岐阜大学名誉教授)
受賞理由:
「世界最高感度の静電捕集型高感度ラドン検出器の開発により,
Super-Kamiokandeをはじめとする,超低バックグラウンド環境下での
宇宙線地下実験の成功と発展に,長年にわたって重要な寄与をされた
功績に対して」
- 第1回 (2017年3月) 受賞者: 荒船次郎氏 (東京大学名誉教授)
受賞理由:
「宇宙線研究所所長としてスーパーカミオカンデ計画などの実現に取り組み、
現在の宇宙線物理学、非加速器素粒子物理学研究の隆盛を導いた功績に対して」
荒船次郎氏は、東京大学宇宙線研究所教授として、
また所長として長期にわたり宇宙線研究所と宇宙線分野の
活性化に尽力され、 後進の指導にも尽くされました。
氏は従来の宇宙線物理学の枠組みを超えて、宇宙線分野に
素粒子論的宇宙像という新たな基軸をうち立てられ、
非加速器素粒子物理学を含む新たな分野へと発展させました。
特に、宇宙線研究所が最も苦しい時期に所長として着任された際には、
研究所の将来計画としてスーパーカミオカンデ計画の実現に取り組み、
今日のニュートリノ研究の隆盛を導かれました。
これは、2015年の梶田隆章氏のノーベル物理学賞に結実すること
となりました。
以上の顕著な功績に対して、荒船次郎氏(東京大学名誉教授)が、
第一回宇宙線物理学功労賞を受賞されました。